日々雑感2012
愛国心? (2012年9月) | |
---|---|
領土問題をきっかけに中国で大規模な反日デモが起こりました。これまでもこうしたことがあるたびに、中国政府が国民の不満のガス抜きのために、これまでの歴史を利用して日本という共通の敵を作り上げ、そこに怒りをぶつけさせているのだという「解説」がされてきました。そう聞くと何とも困った国だと思えてきますが、これを他所の国の体制の問題だとして片づけてしまうわけにはいきません。そこには、私たち誰もが抱えている心の闇が表面にあぶり出されてきています。 |
考えを改めるということ (2012年8月) | |
---|---|
原発が再稼働され、その賛否を巡って色々と言われています。お勤めに伺った折にも原発のことが話題になることがあるのですが、そうした中である方が、前首相のことを、「それまでは原発を推進していたのに、一たび事が起こったら急に原発反対になって、感情的すぎて信用が置けない」と言われたのが印象に残っています。私たち日本人は、「元々そうだった」「ずっとそうだった」というものに弱いということを聞いたことがあります。そうした気質がこういう言葉にも表れているのでしょうか。 |
命の天秤 (2012年7月) | |
---|---|
「台風4号による停電の影響で、養鶏場でニワトリ一万六千羽が死んでいるのを出勤した従業員が見つけた。関係者によると、ニワトリの購入当時の金額を元にした被害額は千六百万円。死んだニワトリは熱中症のような症状だったという」 |
絆 (2012年5月) | |
---|---|
震災以降、よく「絆の回復」ということが言われてきました。この言葉も、近頃では随分と乱雑に使われています。単なる東北地方への観光ツアーを「絆ツアー」と銘打ったり、デパートやスーパーのイベントからお酒の名前に至るまで、そこかしこで「絆」の文字が躍っています。私自身も「絆」という言葉を得て勝手に使ってきたところがあるように思いますし、このあたりでもう一度その言葉の示すものを確認しておかなければと感じています。 |
天秤にはかけられないもの (2012年4月) | |
---|---|
原発再稼働の動きが加速してきました。政府は、原発を必要とする理由として、電力不足は病気の人、高齢者、中小企業などの社会的弱者にしわ寄せが来るからだということを言い始めています。しかし、現実を見れば、福島の事故で避難区域に最後まで取り残されたのは老人介護施設の人々や入院患者でした。命を削って事故の収束に当たっていて下さるのは東電の下請け、孫請け企業の方々です。どうにもこの説明には矛盾を感じます。 |
他人事のままに・・・ (2012年3月) | |
---|---|
東日本大震災から一年を迎えます。この一年間は、何かにつけて、震災のこと、被災者のことが頭から離れませんでした。と同時に、自分自身の他人に対する冷たさを思い知らされる日々でもありました。 |
敵討の気持ち (2012年2月) | |
---|---|
十三年前に起こった山口県光市の母子殺害事件で、被告である元少年の死刑が確定することになりました。私としては死刑制度自体には疑問を感じているのですが、この事件の被告が死刑になると聞いた時には、すっきりした気持ちになったというのが正直なところです。そんな感情になった自分自身に驚いています。 |
クレーマー (2012年1月) | |
---|---|
方々にお参りさせて頂いておりますと、いろいろな職業に携わっておられる方々からお話を聞かせて頂く事が出来ます。それぞれの職にはそれぞれの御苦労がある事だなあと感じさせられるのですが、中でも、人との関わりにおける御苦労が一番大変なことに思わされ、私自身のあり方も反省させられることが多いです。 |