日々雑感2014
私たちの社会の価値観 (2014年12月) | |
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二年前のちょうどこの時期、東日本大震災以降初めての国政選挙が行われました。あれから何が変わり、何が変わらなかったのでしょうか。色々と思い返されているこの頃です。今年も、十二月十四日に衆議院議員選挙が行われます。この文章を書いている時点ではどんな結果になるのか分かりませんが、大勢に変わりはないだろうというのがもっぱらの予想です。そう言われると投票する意欲が湧き辛いのですが、ただ、どのような結果が出ようとも、それはあくまでも私たちの社会が選択したことです。「自分はあの政党に投票していないから」と言って責任を逃れられるものではないのだということだけは、肝に銘じておかなければいけないと思っています。 |
報恩講 (2014年11月) | |
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早いもので、今年ももうあと2ケ月を残すばかりです。本年も、今月中旬から年末まで「お仏事」にお参りさせていただきます。これは、各家庭でお勤めする「報恩講」です。「報恩講」というのは親鸞聖人の祥月命日のお勤めですが、私たち真宗門徒の先輩方は、この法要を最も大切にしてこられました。実際には、現在の皆さんの家庭では、血縁の方の年忌法要の方が大きく営まれていることとは思いますが、それでも、今でもお内仏のお飾りは、お仏事の時だけは両花瓶・両燭台の一番重い型が用いられているはずです。 |
ノーベル平和賞 (2014年10月) | |
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今月発表されたノーベル平和賞に、「憲法九条」がノミネートされて注目を集めました。この賞の受賞の対象が個人か団体になるために、「九条を保持してきた日本国民」が対象とされたようですが、今では集団的自衛権の行使さえ容認しようとしている私たちが、本当にそんな賞をもらう資格があるのだろうかと考えさせられてしまいました。 |
理性では抑えられないもの (2014年9月) | |
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広島で起こった土砂災害の直後、避難者宅を狙った空き巣が相次いだということです。他国では、大きな災害が起こると、その混乱に乗じて略奪や暴動の起こることも少なくないと聞いていますので、それに比べれば小さなことなのかもしれません。とはいえ、やはり寂しい思いがします。 |
平等を願わない私 (2014年8月) | |
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今年の一月の国会で、首相は「格差と貧困を放置する人が、私も含めてこの会場に一人としているはずがない」と言っておられたそうです。政治家に限らず、私たちの誰もが「自分は、全ての人が豊かで平等な世の中を願っている」と思っているのではないでしょうか。私自身も、当然そういう願いをもって生きていると自負していました。 |
少子化 (2014年7月) | |
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少子化問題ということが言われて久しいですが、ふと、少子化の何が「問題」なのだろうかと考えることがありました。確かに子供の数は少なくなっています。けれども、そもそもが狭い土地にたくさんの人が暮らしすぎだと言われてきたこの国です。そこで人口が減ることが、そんなに問題なのでしょうか。結局、少子化の何を問題視しているのかといえば、大人の数とバランスが取れないということでないかと思います。これは大人の都合です。私たちが、子供に負担をかけるのは申し訳ないから、自分の老後は我慢をして過ごそうというならば、少子化といっても、それは「現象」であって、「問題」にはならないはずです。 |
本当の豊かさ (2014年6月) | |
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福井地裁で、原発の運転差し止めを命じる判決が出ました。これまで、政府の方針に反することになるかもしれない、原発の是非にまで踏み込んだ判決はありませんでしたので、今回も、うやむやに終わるだろうとばかり思っていました。まさかこれほど明確な判断が出るとは、良い意味で驚きです。 |
バネ指 (2014年5月) | |
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ここ三カ月ほど、小指に金属のプレートを当てて過ごしてきました。結構目立ちますので、お参りに伺った際にも、よく「どうしたの?」とお声をかけて頂きました。実は、年明けに、慣れない庭仕事に精を出したためでしょうか、小指を一度曲げると簡単に伸ばせなくなってしまいました。お医者さんで診て頂くと、「バネ指」と診断されたため、関節を曲げ伸ばししないで指を休ませるために、金属のプレートを当てて固定していたのです。 |
消費税増税 (2014年4月) | |
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いよいよ今月から消費税率が3%上がります。実際に生活をしてみないと、その負担が多いのか少ないのかは分かりませんが、百万円を自由に使える人にとっての三万円と、一万円でどうにか遣り繰りしなければならない人の三百円では、その重みが違うことと思います。 |
「自信がある」ということ (2014年3月) | |
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先月初めに東京都知事選が行われました。今回の選挙で二十代の若者から強い支持を受けたのが、過激な排外的持論を主張している候補者でした。経済格差に苦しむ若者が、近頃では国までもが近隣諸国からコケにされているように感じて、その鬱憤のはけ口を、この候補者の主張の中に見出したのだろうといわれています。 |
バレンタインデー (2014年2月) | |
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私にはあまり縁のないイベントですが、二月十四日はバレンタインデーです。日本では、女性が意中の男性にチョコレートを渡すという習慣が定着していますが、そのチョコレートを目の前で食べてもらうと効果が高いそうです。チョコに含まれる成分が感情を昂ぶらせるため、そのドキドキを恋愛の感情と勘違いさせる効果があるのだということです。一緒にピンチを乗り越えた男女は恋人になりやすいということも言われますが、これもピンチの時にドキドキしたのを、相手に対してドキドキしたのと脳が錯覚するからだそうです。そんなことを聞くと、私たちの感情というのも案外と適当なものなのだなと思わされます。 |
物をいわぬ者は、おそろしき (2014年1月) | |
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大変な世の中になってきました。政権が代わってある程度は予想できたものの、たった一年で、これほど急激に、戦争を身近に感じる国に変わってしまうと、何か落ち着かない気持ちがします。 |